【略歴】
 1958年6月30日 石川県七尾市生まれ
 1977年3月    石川県立七尾高校卒業
 1977年4月    大阪市立大学商学部入学
 1982年4月    大阪市立大学大学院経営学研究科前期博士課程入学
 1989年3月    大阪市立大学大学院経営学研究科後期博士課程単位取得終了
 1989年4月    静岡大学人文学部経済学科助教授就任、現在に至る

【主な業績】
 単著:『略奪的金融の暴走』、『カジノ幻想』
 ほか共著や論文多数。TVタックル他テレビ出演も多数。

【横浜市政の課題や思い】
 消費者金融の多重債務問題について貸金業界が「高金利ほど借り手の利益」と主張しているが金融専門家として意見を聞かせて欲しいと依頼され講演したのがギャンブル問題との出会いでした。返済能力を超えた高金利で最後は借り手を破綻に追い込む金融は米国では略奪的金融と呼ばれ、年率400%を超える給料を担保にした小口金融であるペイデイローンなどが猛威を振るっていました。返済能力が無くても借りれるのが借り手の利益だ!と貸金業界は「御用研究者」を動員してアカデミックに主張したのですが、返済能力を無視した貸出は借り手を最後には全てを奪って確実に破綻に追い込む、まさに略奪的金融に他なりません。この消費者金融からの借金で過重債務(多重債務)に進む理由の一つがギャンブルでした。
 この多重債務問題で生活破綻ところか自殺にまで追い込まれるという社会問題を解決するために高金利引下げを実現した被害者、市民団体、弁護士、司法書士の関係者が驚いたのがカジノ合法化を狙う2013年暮れのIR推進法の国会提出でした。翌年4月には反対のための全国団体結成となりましたが、その基調講演を務めたのは多重債務問題からのお付き合いの故でした。とはいえカジノについての知見の蓄積があったわけではなく、それ以来、テレビ討論などで闘いながら懸命に学ぶという日々で現在に至っていますが、IRカジノ反対の運動に何かしら貢献が出来ていたとしたら、共に闘い、支えてくれたカジノというギャンブルでもう犠牲者を出したくないという皆さんの思いのお陰だと思います。
 IRカジノ問題で全国各地をヒアリング調査に訪れる中で感じたのは、衰退する故郷を何とかしたいという地元の方の切実な思いです。私のふるさとも寂れる一方であり、毒を食らうつもりでカジノを推進する思いも理解できます。実際、地域間格差を是正するために米国NY州などで行われている地方経済振興策としてのカジノ設置はあってもいいか?と思うときもあります。しかし日本進出を狙うカジノ事業者の目的は地域振興ではなく、人口密集地で富裕層が多い大都市部での巨大カジノの建設であり、その背後には巨額の利益を求める強欲な投資マネーが存在しています。
 昨年マサチューセッツ州にヒアリング調査に行ったとき、住民投票で豊かな自治体ほど否決し、貧しい自治体がカジノを受け入れたという話でした。では横浜市は、そんなカジノにすがらないほど「貧しい」街なのでしょうか。私は、日本のなかで最もカジノに頼る必要がない、歴史や文化などの観光資源が豊富であり、港湾施設やMICE施設の運営のノウハウも豊富な街が横浜市だと思っています。豊かだからこそカジノが狙うのです。
 カジノの儲けに頼る街づくりは、街を愛する市民が自らの知恵や工夫で街づくりを構想することを否定することに他なりません。カジノ事業者任せのIR構想に市民が参加する余地はないのです。儲からなければすぐに撤退するようなカジノ事業者に未来を委ねることは横浜市の未来を売り渡す行為ではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。